舘野泉バースデー・コンサート2022~またひとつ夢を叶える日~彼の音楽を彼が弾く

2022年12月11日(日) 14:00開演(13:15開場) 

●東京文化会館 小ホール 

●主催:ジャパン・アーツ 

●後援:フィンランド大使館 

●協力:舘野泉ファンクラブ/日本セヴラック協会

2022年10月7日に逝去された作曲家一柳慧さんへの追悼の思いをこめて、 「左手のためのFANTASIA」をはじめに演奏いたします。(舘野泉)

●曲目:
・一柳慧:左手のためのFANTASIA
・デオダ・ドゥ・セヴラック
(光永浩一郎編):大地の歌~七つの農事詩より
・平野一郎:鬼の学校 左手のピアノと弦楽の為の教育的五重奏(委嘱作・初演)

●出演:舘野 泉

  • 共演*:          
    • ヴァイオリン:ヤンネ舘野 (Janne Tateno, Vn)
    • ヴィオラ:安達真理 (Mari Adachi, Vla)
    • チェロ:矢口里菜子 (Rinako Yaguchi, Vc)
    • コントラバス:長谷川順子 (Junko Hasegawa, Cb)
      *酒呑童子先生の教えを受ける鬼の生徒たち

♪「舘野泉左手の文庫」助成作品

●チケット:
一般:¥6,000(全席指定、税込)

https://www.japanarts.co.jp/concert/p977/

公演によせてMessage

『大地の歌』と『鬼の学校』
 南仏の作曲家セヴラックの名を知ったのは19歳の時だったが、ドビュッシーやラヴェルと同時代の彼のことを当時日本で知っている人は殆どいなかった。「セヴラックの音楽はとても素敵な香りがする」とはドビュッシーの言葉だが、作曲者自身は「田舎の音楽家デオダ・ドゥ・セヴラック」と自ら好んで名乗っていたという。東京藝大1年生の時、安川加壽子先生のレッスンにセヴラックの『ラングドック地方にて』を持って行き、「あなた、どうしてセヴラックなんか知っているの!」と驚かれたことが懐かしい。
 『大地の歌』の副題にある“七つの農事詩”とは古代ギリシャの詩。全7曲の『大地の歌』には若い作曲者の夢や憧れと優しさが瑞々しく表現されていて素晴らしい。本年のセヴラック生誕150年に合わせてどうしても左手で演奏したく、光永浩一郎に編曲を委嘱したのが一昨年のことだった。夢がひとつ叶えられた。

 平野一郎に昨年委嘱した第4作はピアノ・ソロのための『鬼の生活』だった。これは日本とフィンランドの各地でこれまでに5回演奏し、素晴らしい作品だと絶賛を博している。今回はその続編で『鬼の学校』。シューベルトの『鱒』と同じ編成で、ピアノを弾く酒呑童子が若い眷属を集めて、鬼が鬼らしく純粋に生きていくために必要なことを噛んで含んで言い聞かせる趣向。老いた酒呑童子と若い仲間達が繰り広げる音楽を通しての命の会話に耳を傾けて頂きたい。
                                    舘野 泉


                                    

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